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2021/8/30
【月末オピニオン】 苦境を乗り越え新たな未来を切り開く−パラリンピックに思う

さまざまなハンディキャップを乗り越え、ひた向きにスポーツに打ち込んでいる姿は、いつ見ても清々しく、時には感動さえ与えてくれる。オリンピックに続いて、東京でパラリンピックが始まった。連日繰り広げられている熱い戦いの模様を新聞やテレビで見ていると、新型コロナウイルス(COVID−19)の新規感染者が急増して暗くなりがちな毎日を、つかの間忘れさせてくれる気がする。
学生時代、そう上達はしなかったが、いくつかのスポーツに親しんだ。大学では「体育会」は無理だったので同好会に入り、他の大学とのリーグ戦なども経験した。還暦を過ぎた今でも、当時の仲間たちと少なからず交流がある。残念ながら、往時のようにフットワークも軽やかに球を打ち返す・・とはいかないが、時折、気が向くと近所のコミュニティーセンターなどで汗を流すこともある。
そんな縁もあって、オリンピックでもパラリンピックでも、自身が親しんだ競技の中継は良く見ている。オリンピックでは素早い動きと瞬発力、フットワークの良さに圧倒された。一方、パラリンピックでは、思いのよらないサーブの出し方や鋭いレシーブに、それを体得するまでの血のにじむような努力や、それを支える周囲の温かいまなざしが連想され、テレビ画面がぼやけてしまったことも。くだんの選手は試合には負けてしまったが、競技会場がもし有観客であれば、惜しみない拍手が送られたであろうことは想像に難くない。
   ◇
8月後半、新型コロナの新規感染者が全国的に広がり、緊急事態宣言や「まん延防止」の対象となる都道府県が一挙に増えた。7月下旬から8月にかけてようやく営業運航を再開したばかりの邦船各社のクルーズ船は、再び強い向かい風に直面するとともに、寄港地を抱える地方自治体から「寄港自粛要請」も相次いで表面化。旅行者のクルーズ予約にも大きな陰りが見える中で、運航中止の発表が相次いでいる。
さらに、今月下旬には郵船クルーズが秋・冬商品の販売開始を延期し、次いで日本クルーズ客船は同じく10月以降に予定する新たなクルーズの販売中止を発表した。
欧米では、新型コロナの「デルタ株」による感染再拡大が顕在化するなかでも、着々と営業運航再開の動きが広がっている。しかし、日本国内では相次ぐ運航中止や販売延期などを受けて、クルーズが再びストップしている。
大きなハンディキャップを抱えてしまった日本のクルーズ業界。パラリンピックで連日活躍する世界各国の選手たちのように、苦境を乗り越えて新たな未来を切り開くことができる日は、果たしていつになるのだろうか。
(みなと総合研究財団・クルーズ総合研究所副所長:沖田一弘)

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