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2022/7/21
ノルウェーで広がる クルーズ船に対する抗議行動

海外からの情報によると、オスロやベルゲン、スタバンゲル、トロンハイム、フロムといったノルウェー各地で、クルーズ船の来航に抗議するソーシャルネットワーク上のキャンペーンが展開されているようだ。また、一部の寄港地では「クルーズ船寄港はいらない」という趣旨のポスターが町中に貼り出されたともいわれ、クルーズ船寄港と乗客の陸上観光に対するノルウェー各地での抗議機運が高まっている模様だ。
抗議行動を推進する地元組織では、「クルーズ船でやって来た観光客が町の中心部に大勢押し寄せるベルゲンやスタバンゲルでは、特に問題になっている。われわれは政府に対し、クルーズ船の寄港を永久に禁止し、旅客ターミナルについては有益で環境に配慮した新たな施設に変更するよう求める」などとコメントしているという。ただ、地元組織では、これら抗議行動は「平和的な動きである」とも付け加えているようだ。
こうした状況に対して、欧米大手クルーズ船社らが参画する国際業界団体クルーズ・ライン・インターナショナル・アソシエーション(CLIA)の広報担当者は、「私たちクルーズ船社は、持続可能な観光を提供するため、世界中の港や寄港地で地域社会や地元政府と密接に協力している。クルーズ観光は何百万人もの乗客に喜びを与え、地域社会、特に沿岸部や遠隔地にある多くの地域に極めて大きな社会的・経済的利益をもたらしている」などとコメントしたという。
近年、クルーズ船の寄港に対して異を唱える市民活動が展開されているのはノルウェーだけではない。同様の動きは、スペインのバレアレス諸島やバルセロナにも広がっている。その中で早くから知られているのは、世界遺産の町並みなどをクルーズ船が作り出す波の浸食から守ろうと立ち上がったイタリア・ベネチアの「ノーシップ運動」がある。

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