ホーム > クルーズニュース > 2022/9/16 米プリンセス 初のLNG燃料船「サン」 24年春、地中海でデビュー
米プリンセスクルーズは現地時間の9月15日、伊フィンカンティエリ造船所で建造しているプリンセス初のLNG(液化天然ガス)燃料を使用する新造船の船名が「サンプリンセス」(175,000総トン級、乗客定員は約4300人)に決まったと発表した。同船は、フィンカンティエリが建造する過去最大級のクルーズ船で、就航すればプリンセスにとっても最も大きな配下船となる。
「スフィア・クラス」のコードネームで呼ばれる新造船は、姉妹船と合わせて2隻の建造を予定する。引き渡しは「サン」が2023年末、2隻目(船名未定)は25年春としている。同社の発表資料によると、新造船には大きさを生かしたさまざまな施設が船内外に整備される計画で、加えてサービス面もパーソナルな対応を重視し、「小型船並みのキメ細かなもてなしも売り物の一つ」と説明する。また、キャビンは広さとともにバルコニー付きを増やすなど、ワンランク上の空間提供を目指すという。
現時点の計画では、2024年春から夏のスケジュールでは地中海周遊に就航し、晩秋には大西洋を横断してフロリダ・ポートエバーグレイズを拠点とした東西カリブ海クルーズに就航する予定。
「サンプリンセス」と聞けば、2013年春に始まった7万総トン級の「サンプリンセス」を思い浮かべる日本のクルーズ関係者も少なくないだろう。実は、この船名は1974年にデビューしたフリートが初代で、日本発着に投入された「サン」は2代目、24年に就航する新造船は通算で3代目の「サン」となるそうだ。